メリーさんのひつじ日記

文系PhD留学帯同妻のアメリカ・メリーランド州生活奮闘記です(/・ω・)/ 不定期更新

アメリカで妊婦が子宮筋腫の摘出手術をした話①(痛みを感じてから緊急外来に行くまで)

 

どうもkyoumixです(/・ω・)/

 

年始のブログでも書かせていただいたのですが、

実は年末から年始にかけて手術を伴う入院をしていました。

 

何が起こったのかというと、

「お腹が痛すぎて救急外来に行ったら、大きめの子宮筋腫が捻れていたので手術しました」。

 

\(^o^)/

 

まだご報告してませんでしたが

実はこの春ママになる予定です(/・ω・)/パンパカパーン

 

妊娠中の手術、というちょっと(とても悪い意味で)ドキドキなイベントでした。

 

手術は無事に終わり、

赤ちゃんもわたしも元気です。

 

本当はアメリカでの妊婦健診の話から先に書きたかったのですが、

どんどん記憶が薄れていくので

記憶がフレッシュなうちに入院・手術・退院までの話を書いてしまいたいと思います。

(長いので数回に分かれます!)

 

 

 

 

痛みの始まり、まずはかかりつけ医に診てもらう

 

痛い、けど、妊婦のお腹ってこんなもん?

 

なんだかおかしいな〜

お腹が痛いな〜

と思い始めたのは12月の中旬ごろ。

 

初めてのベイビーということで勝手がわからず、

最初はただのお腹の張りだと思ってました。

妊娠中期はお腹が急激に大きくなる時期で、

皮膚が伸びてる痛みなのかな?と。

実際、少し休んだら楽になったような気がしました。

 

ただ、日を追うごとにその痛みが強くなり、

車の乗り降りで体を起こすときや(そもそも助手席でぐったりするようになってた)、

歩くときですら痛みがお腹に響くようになってきました。

スーパー行ってもゆっくりとしか歩けない。というか全体的にとにかくしんどい。

これがクリスマスのことぐらい。

 

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年末に見に行ったイルミネーション。「ワー!キレー^^(お腹いた〜い!)」

 

それから数日、ずっと痛みが続きました。

脇腹がずっと痛い!

全力疾走した後のあの脇腹の痛みがずーーーーっと続いてる感覚。

痛すぎてまともに寝れないくらい。

どの体勢をとっても痛い…寝返りも痛い…起き上がるのも痛い…

 

でもここまでは、「妊娠中期のお腹の張り」だと思ってました(´・ω・`)

赤ちゃんの成長に皮膚の伸びが追いついてないだけだと…。

 

 

かかりつけの産婦人科に行ってみる

 

とはいえ、数日休んでも良くならない痛み。

調べてみると、妊婦さんは便秘や下痢のようなトラブルを併発しやすいので

もしかしたら消化器系の動きが鈍ってるのかな?とも思いました。

 

だけどどうにも我慢できず、このまま年越しは危ないかもと思ったので、

年末でクリニックが閉まってしまう前に一旦見てもらおう!と決意。

 

アメリカの病院は日本のように予約なしで駆け込む、ということができなくて、

きちんとアポイントを取ってから行かなくてはいけません。

(urgent careや救急外来だけは別)

 

もともと年明けに定期検診の予定があったので、

もし電話口で「その時まで待ってね」って言われたらどうしよう…と思いつつ

思い切って電話しました(英語だから嫌なんだ!!)

 

 

私(´・ω・`)「昨日の晩からお腹が痛くて、よく眠れないほどでした。お腹が張っている(bloated)ようにも感じます。1月にアポイントがあるんですけど、追加のアポイントを今日か明日お願いすることはできますか…!」

 

受付に聞かれたこと

・性器からの出血(virginal bleeding)はある?→ない

・痙攣、陣痛みたいな痛み?→たぶん違う

・便秘(constipation)や下痢(diarrhea)はしている?→すこし便秘気味かもしれない

・お水はたくさん飲んでる?→たくさん飲んでる、と言える自信はない

 

このやりとりを通して、緊急性は低い(ただの張りか便秘)と判断されたっぽく、

やや診療は渋られたような印象(もう予約いっぱいなのよね〜みたいな)だったけど、

15時過ぎまでに来てもらえれば診てあげることはできるよ、ということで

一応アポイントを取ることに成功…!

 

電話ちゃんとしてえらかったな、自分(`・ω・´)

 

 

かかりつけ医は楽観的だった…

 

その後、産婦人科の時間まで歯医者のアポイントがあったので

痛みにこらえてなんとか虫歯を治し、産婦人科へ。

 

毎度の如く尿検査をして、

血圧と体重を測って、

電話で聞かれた内容と同じようなことをナースにもう一度聞かれる。

出血はない?便秘とかない?とか。

アメリカクリニックあるあるだと思うんだけど、本当に同じことを違う人に何度も聞かれる…)

 

そんでドクター登場。

 

診察室に入ってくるなり

「きっと大丈夫だよ〜^-^」みたいなテンション。

こっちの被害妄想かもしれないけど

「はいはい心配だから来ちゃった感じ?(たまにいるんだよねこういう人…)」

って言われた気分だった…

 

赤ちゃんの心拍確認だけして、エコー(ultrasound)はなし。

あれ〜、受付でエコーの同意書にサインしたんだけどなぁ。

 

ドクター、

「そんなに心配しないで!赤ちゃんは元気だよ」

「便秘気味ならプルーンジュースとコーヒー飲んでね。スタバにもあるよ。」

「とにかく、よく水分をとって休んでね!」

とだけ…(´・ω・`)

 

診察時間、2分もなかった…

ただの心配性の妊婦がきたと思って手短に済まされた…

 

※ちなみに、アメリカの妊婦健診では、日本と違って毎回エコーを取ることはしません。

最初の胎嚢の心拍確認と、12週と、20週と、妊娠後期のどこかでもう1回だけらしい。

ダウン症のチェックなどはNIPT(出生前の遺伝子検査)がメジャーなのでそれで確認。

これについてはまだ別の記事で書きます(/・ω・)/

 

 

とにかくその日は

「この週数の典型的な症状なのかな」と理解して帰りました。

引き続き歩くのも激痛でしんどかったけど、

言われた通りプルーン(ジュースは高かったからドライフルーツ)も買って帰った。

 

とりあえず心音聞けたし、

とりあえず赤ちゃんは無事…ってことで

安心しようと思ってました。

 

 

ぜんぜん痛みが引かない…もしかして盲腸?

 

ただ、その後もお腹の痛みはちっとも良くならず、

もうベッドでぐったり…

寝るのも起き上がるのもしんどくて、料理も作れませんでした。

 

試しに手持ちのアセトアミノフェン(≒解熱鎮痛剤。日本でいうカロナール)を

飲んでみたけど、それも効かない…!

 

どうにも良くならないなぁ…と、

再び症状でググりまくっていた翌日夜、20時過ぎ。

 

たいていのお腹の張りは、10分〜15分休めば良くなるらしい。

だからやっぱりおかしい。

 

そしてついに、日本のどこかの産婦人科クリニックのページに、

「妊娠中期の腹痛がしばらく休んでも良くならない場合は、

虫垂炎や腎石などの病気が隠れていることがある」

という一文を発見…!!!

 

虫垂炎って…盲腸!?

えーっ、あの盲腸??

 

確かにわたしの痛みも脇腹。しかも右側。

しかも妊娠中は、内臓が子宮に圧迫されて位置が微妙に変わってるから、

本当の盲腸の位置とは違う部分が痛んだりするらしい。

 

わー! 盲腸かも!??

ついにここで、腹痛の「妊娠以外」の原因を考えるに至りました。

 

妊娠中に盲腸になる方は結構多いらしくて、

ブログを漁ってみると、

あまりの痛みに我慢できなくなって受診したら盲腸で緊急手術した、という方がちらほら…

産婦人科に盲腸のことはわからない」とも書いてあった。

 

なんてこった。

本当に盲腸かもしれない。

 

ってことで、

一度はかかりつけの産婦人科医に大丈夫だよって言われたけど、

「もしかしたら…」と思って夫に相談し、

年末だけど、夜中だけど、

緊急外来なんてあとからいくら請求されるかわからないけど、

急遽、思い切って、外来に行くことを決めました。

 

 

アメリアメリカしつこくて申し訳ないけど、一応補足をば(´・ω・`)

 

アメリカの医療費は桁違いに高いのです。

日本みたいに保険に入っていれば一律で3割負担で済む、なんてことはなく、

負担額は治療内容と入っている保険のカバー内容によって大きく異なります。

 

病院そのものが保険のネットワーク内かそうでないか、とか、

適用項目が内科、麻酔、入院…にように細かく分かれている、とか、

保険の良し悪しによって70%しかカバーされない場合やきちんと全額カバーされる場合がある、とか。

 

保険がなかった場合、虫垂炎の手術は1泊で600万円くらいするんですって。

普通に考えて払えない…!

ちゃんと大学経由で保険には加入してるので、

ある程度はカバーされるだろう、という見立てはあったけど

緊急外来にかかるというのはそれなりに思い切った決断でした。

 

 

救急外来を探せ!

 

診てもらえる病院を探す①:時間外診療ってなんだ!?どこがいいんだ?!

 

緊急時、時間外診療は

・urgent care

・24時間営業のemergency受付の病院(hospital)

で診てもらえます。

 

urgent careは基本的にケガとか、応急処置みたいなのに特化した場所のようで、

hospitalはもっと総合的な、日本でいう日赤くらい大きな病院のイメージ。

 

ちなみにご存じの方も多いと思うけど

アメリカでは救急車は有料($1,000≒10万円くらいするらしい)です。

だから本当に事故って大怪我したときとか、

呼吸が難しくなってるとか、そういう大事の時に呼ぶものらしい。

 

 

診てもらえる病院を探す②:かかりつけ医に事前に電話

 

日本から持ってきた

アメリカ医療ハンドブック」という本によれば、

緊急外来にかかる前には一刻を争う状況でない限り、

かかりつけの医者に相談せよ、と書いてありました。

 

かかりつけ医に予め一報入れておくことで、

緊急具合を判断してもらったり、

病院を指定されたり、

かかりつけ医が病院に出向いてくれて処置をしてくれる場合があって

結果的に処置が早く済む場合がある、などなど。

 

わたしもまだ全体像が掴めていないのですが、

アメリカで医療を受ける順番は、

かかりつけ医がまず最優先で、何においてもまずかかりつけ医に相談を…!

ということになっているらしい。。。

 

また、それぞれのクリニックは時間外の電話に対応できるように、

電話対応サービスを使っているから、

夜中でも電話をかけても大丈夫、とも書いてありました。

 

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アメリカ医療ハンドブック(IBCパブリッシング)」。この本で指差しで症状を訴えるのは実際には難しいけど、アメリカの保険システムや、各科ごとの医療事情や用語の説明があって便利です。

 

ということで、

とりあえず夫からかかりつけ医に電話をかけてもらう。

クリニックの電話番号にかけたら、オペレーターみたいな人が出ました。

 

夫(´・ω・`)「お腹の痛み(abdominal pain)が右側にあって、だんだんひどくなってきているので盲腸(appendicitis)を疑っています。緊急病院に行きたいと考えてます。」

 

と伝えると、

そのクリニック所属の、担当医ではないドクターから折り返しの電話。

出血はあるか、痛みはどのくらいか、などを聞かれて、

もし盲腸なら緊急性が高いからすぐ病院に行ってくださいとのこと。

 

ただ、こちらから紹介できる病院はないから、

近くの救急外来のある病院を探して行ってください、という指示でした。

 

(正確には、そのかかりつけ医の近くに総合病院があって、

このクリニックにかかっている妊婦さんならそこで出産するケースが多いから

そこに行く人が多いけど…ということは伝えられました。

でもそこ、車で40分以上かかるんだよね(´・ω・`))

 

 

診てもらえる病院を探す③:いざというとき手術までできる大きな病院を探す

 

かかりつけ医との電話と同時並行で、

「hospital near me」「emergency care near me」みたいな単語でググって、

見てもらえそうな病院を調べました。

 

盲腸の患者が妊婦の場合、通常の触診などでの診断ができないらしく、

念のため、CTスキャンMRIが受けられる大きめの病院を探しました。

urgent careはケガなどの応急処置をする場所とのことなので、検索対象からは除外。

 

akachann99.hateblo.jp

 

調べていくと、

かかりつけの産婦人科に通っている歴代ママさんが出産した病院…と、

同じ系列の病院が車で15分程度の距離にあることを確認。

 

(本当はもっと近くにもあったんだけど、

念のため電話して確認したら、CTスキャンMRIといった大きな機材はないから

盲腸なら別の病院に行ってね、と言われたのでした)

 

急いで身支度を整えて(わたしは辛すぎてパジャマのまま)、

すぐに病院に向かいました。

 

持っていったもの↓

・ID(運転免許証)

・保険証

・過去にもらった処方箋

・いま飲んでる薬とサプリの現物(何かあったら見せるのが1番だから)

産婦人科で過去にもらった書類一式

・日本でもらった紹介状や婦人科系の診療記録

・ワクチン接種記録

・携帯の充電器(長く待たされるかもしれないから)

など。

 

 

 

あぁっまだ病院にも辿り着いてないのに5000文字!!

書き残したいことや補足したいことが多すぎて長くなってしまう!!

 

ということで、無事に退院するまで何記事かに分かれます。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!

次のブログでお会いしましょう(/・ω・)/