メリーさんのひつじ日記

文系PhD留学帯同妻のアメリカ・メリーランド州生活奮闘記です(/・ω・)/ 不定期更新

アメリカで妊婦が子宮筋腫の摘出手術をした話②(緊急外来到着から手術が決まるまで)

 

どうもkyoumixです(/・ω・)/

 

先日、Five Below($5以下均一の雑貨屋さん)でヤバそうなグミ見つけました

 

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23 delicious candies...

 

カタカナを模したフォントも不気味さを醸し出す…

$3.5(約350円)だそうです。

 

 

さて、年末から年始にかけて手術を伴う入院をしていました(´・ω・`)

 

めちゃめちゃ簡潔にまとめると、

「お腹が痛くて念のため病院に行ったら、大きめの子宮筋腫が捻れていたので手術した」というお話です。

 

妊娠中の手術だったのですが、

赤ちゃんとわたしは無事です!

 

今回は緊急外来に到着してからの流れと、

手術が決まるまでの検査についてです。

 

 

前回の記事はこちら(痛みを感じてから救急外来に行くまで)↓

 

kyoumix.hatenablog.com

 

 

 

 

 

緊急外来到着から夜が明けるまで

 

歩くのも痛い><!! ひとまず受付!産婦人科フロアへ

 

車で15分くらいのところにある総合病院へ。

病院に着いたのは夜21:30ごろでした。

 

その頃にはお腹が痛すぎて、

ベッドから起き上がるのも一苦労、

歩くのも痛い、自分の荷物も持てない、という感じで、

駐車場から受付までのわずかな距離もゆ〜〜〜っくり歩きました。

 

やっとの思いで緊急外来(emergency care)窓口に着くと、

年末にも関わらず、いや、年末だからこそなのか、

待合ロビーにはたっくさんの患者さんが…!

 

ぱっと見、50人以上はいたんじゃないかしら。

小さいお子さんを連れたご家族が多かったです。かわいそうに(´;ω;`)

 

 

受付でID(運転免許証)と保険証を出して、

・お腹の痛み(abdominal pain)があること

・痛みがどんどん悪くなっていること

虫垂炎(appendicitis)を疑っていること

・妊娠中であることと今の週数

を伝えると、

 

受付のお姉さんに

「その年齢には見えないわ!^^」ってお茶目な一言を言われた後(こっちはそれどころじゃない^^)、

妊婦は産婦人科で受付するから、と別の階に案内されました。

 

 

産婦人科の受付では

・ID(運転免許証)と保険証を提出

・簡単なフォーマットに生年月日などや緊急連絡先などを記入

・治療の同意書にサイン

をして、20分くらい待ちました。

 

ついでに、英語でのやりとりが不安だったので

通訳サービスが使えるかどうかも確認。

どの部屋でも電話通訳を使えるわよ、とのことでひと安心。

 

アメリカでは、言語の壁による不利益が発生しないように、

多くの病院やクリニックで電話通訳のサービスが利用できるようになっています。

 

 

個室でとにかく待ちながら、まずは婦人科系の検査

 

しばらく待っていると、

そのまま入院もできそうな、ベッドがある個室に通されました。

実際に出産するときに入院するフロア(labor & delivery)だったらしくて、

その夜も出産予定の妊婦さんが3人くらいいるっぽかったです。

 

とりあえず下着も含めて着てるもの全〜部脱いでこれ着てね、って

ほとんど前しか隠れない

薄手のガウンみたいなのに着替えました(びんぼっちゃま…)。

 

この時点では痛みはあるものの

横になると少し楽になる、といった感じ。

長い長い待ち時間を挟みながら、

まずは婦人科系の検査からスタート。

 

検査したこと

 

NSTノンストレステスト

 →赤ちゃんの心拍と、陣痛を記録するテスト。

  部屋に入ってから手術前までつけっぱなしだった。

 

・COVID-19 テスト

 →鼻の奥突っ込まれるやつ。陰性でした。

 

・尿検査

 →部屋に通される前にトイレ行ったばっかりだったから、やるなら言っといてよ!って思った(´・ω・`)

 

・膣内のチェック

 →よく聞き取れなかったんだけど、感染症がないかの確認だったと思う。綿棒のようなキットを使ってたのと、赤ちゃんが降りてきてないか(切迫早産のリスクがないか)を確認する触診がありました。

 

あとは二の腕に血圧計をずっと巻かれてました。

(1時間に1回自動で測定される)

 

主に聞かれたこと

 

・性器からの出血(virginal bleeding)はある?

・手術経験(surgery experience)はある?

・食べ物、くすりのアレルギーはある?

・今、妊娠何週?

・最初の赤ちゃん?

・タバコは吸う?お酒は飲む?

・かかりつけの医者は誰?

・いま、痛みのレベルは10段階中どのくらい?

 

などなど。

 

特に、かかりつけの医者が誰かと、

痛みのレベルは10段階中どのくらいか、という質問は何度もされました。

 

受け答えにあたっては、

このときは電話通訳は使わず、適宜夫にフォローしてもらいながら自分たちでやりとりしました。

 

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NSTノンストレステスト)の機械。赤ちゃんの心拍や陣痛の有無を確認する。

 

婦人科系のテストの結果

 

一通り検査が終わって、

婦人科のドクター(?)が診断結果を伝えにくる。

 

・婦人科系の検査では異常なし

・少なくとも盲腸ではないんじゃないか?

とのことで、

 

「便秘でガスが溜まってるだけじゃないかな?」という見解。

 

盲腸だったら、もっともっと痛くてたまらないらしい。

確かに痛いんだけど、安静にしてれば落ち着く痛みなのよね。

 

やっぱり、妊娠中期にありがちな、消化器系のマイナートラブルなのかしら…?

と思った反面、

原因がはっきりしないまま帰るのは嫌だったので、

エコー(ultrasound)なり、CTスキャンなり、MRIなり、

念のため、何かしらの検査を受けたい、というリクエストを出しました。

 

 

ちなみにこの時点で、子宮筋腫の可能性なんて

ドクター含め誰も疑ってませんでした。

 

今思うと、ここできちんと「検査したい」という意向を伝えられたのが

大きな分岐だったように思います。

 

 

朝3時、"念のため"のエコー検査

 

そこからまたさらに数時間待つことに。

便秘だとしたら体内の水分を増やさないとね、ってことで点滴(IV solution)も投入。

人生初の点滴、気持ち悪かった(´・ω・`)

 

エコーの技師さんが来てくれたのは朝3時。

胸部〜腹部にかけてのエコー写真をたくさん撮りました。

ずーっと横になってたから痛みは引いてたけど、

お腹の右側だけは押されるとめちゃくちゃ痛みました。

 

もう眠くて半分くらいボーッとしながら、

息を大きく吸って、止めて、吐いて〜を繰り返してました。

(Take a deep blessing and hold on for me? ...and bleeze...ってめっちゃ言われた)

 

 

右側に"なにか"ある! そして蘇る記憶

 

そして迎えた朝5:30。

ドクターがエコー検査の結果を伝えにきてくれました。

 

「右側の卵巣あたりに"直径7cmくらいのなにか(mass)"があるのがわかったわ…!」

 

ぎゃーー!!!(^ω^ ;≡; ^ω^)

やっぱり何かがあるらしい!(^ω^; ≡; ^ω^)

だってこんなに痛いんだもんね!!なにかあるよね!!

 

だけどその"なにか"の正体は、

エコーだけではわからなかったようで、

ただ右側の卵巣のあたりにある、ということしか手がかりを得られなかった様子。

 

 

 

と、ここで、わたし、思い出す。

 

そういえば昔、卵巣に小さな腫瘍があるって日本の婦人科で診断されてた…!

悪性ではないけど、経過観察のためにと3〜4ヶ月ごとに婦人科に通ってました…!

 

忘れてた…\(^o^)/

 

最後に診てもらったときはそこまで大きくなかったんだけどな…!

もちろんかかりつけの産婦人科にも共有してあったけど

妊婦健診でも何も言われなかったし、

 

正直、正直、

 

忘れてた…\(^o^)/

ごめん、ドクター!!!\(^o^)/

 

 

すぐさま、

日本での診察記録や資料をドクターに見せて、

過去に卵巣(ovary)に腫瘍(dermoid cyst)があると診断されたことがある、と説明しました。

 

日本のお医者さんに書いてもらった紹介状(英文)は簡素すぎて、

ハッキリ言ってなんの役にも立たなかったけど、

一緒にもらっていたイラスト付きのメモや、

MRIの診断レポート(日本語)の記録が残っていたのは助かりました。

やっぱりちゃんと日本から持ってきててよかった。

 

 

ドクター、ガッテンボタン連打する勢いで食いついてた。

すまんねドクター…

妊娠してからは赤ちゃんのことで頭いっぱいだったんよ…(´・ω・`)

 

(ただねー、実はねー、

過去に日本で診断された卵巣の腫瘍は「左側」だったのよねー

いま痛いのは「右側」なのよねー

変だなー変だなー変ですよねー。)

 

 

一夜明けて連続検査、からの、手術が決まる

 

朝イチからエコー再検査、MRICTスキャン

 

心当たりがあるのなら話は早い!ということなのか、

この後の展開が早かった!

 

早速、朝7時から連続で検査。

エコー、MRICTスキャン

検査室へはナースさんが車椅子で送ってくれました。

 

エコーの再検査ではお腹を押されてウッとなり、

MRIではうるさ〜い筒の中でしばらくうなされ、

CTスキャンでは造影剤を入れられてヒュッとなりました。

(まじでMRIもう撮りたくない。ずっと重低音聞かされて怖いんだよあれ…暑いし…。)

 

 

なんだかんだ検査の間と移動で待たされて、気づけばお昼に。

外来到着から半日以上経って、わたしも夫もかなり疲れていました。

 

わたしはベッドで寝かせてもらってたけど、

夫用には硬いイスしかなかったので(入院用の部屋にはソファがあるらしいけど)

腰が痛そうでかわいそうでした(´・ω・`)

 

そしてお腹も空いてました…

夫には、病院の自販機やカフェで軽食やポテチを買って食べてもらっていました。

(わたしは飲まず食わず。点滴で水分注入されてました(´・ω・`))

 

 

夕方、医師が来る。診断結果は…!?

 

さすがに疲れ切っていて、

お昼寝を挟みつつドクターを待つ…。

待ち時間が長かったので、充電器類を持ってきててよかったです。

 

ドクターが来たのは16時過ぎでした。

 

「分からなかったよ…なにか(mass)の正体…」

 

 

そ、そんな(^ω^ ;≡ ;^ω^)!!

 

ドクターによれば、

お腹の右側に何かがあるのは確実なんだけど、

それが卵巣の嚢腫の可能性もあるし、盲腸の可能性もあるとのこと。

ドクター内でも見解が分かれていて、

確定させるには腹腔鏡などで調べてみないと、という話をされました。

 

な、なるほどそうか…

 

ちなみにこのドクターは盲腸派で、

「盲腸だと思うんだけどなぁ〜」って言ってました。

 

 

そして、手術が決まる

 

さらに1時間ほど待って、また同じドクターが。

「卵巣の腫瘍の可能性が高いから、今日このあと、手術しましょう。」

 

以下、言われたこと

・外科医とも相談した結果、原因はおそらく卵巣。

・赤ちゃんが大きいので、腹腔鏡手術ではなく開腹手術になる。

・手術は全身麻酔で、1時間くらいで終わる。

・もし中を見てみて盲腸だったら、盲腸を摘出する。

 

・手術は赤ちゃんの健康にはほとんど影響しない。

・が、早産などのリスクはもちろんゼロではない。

 

・腫瘍だけ取れるように努めるが、右側の卵巣全体を摘出する可能性がある。

・開腹手術をしたからといって、出産時に帝王切開が必要になるというわけではない。

 

 

ふむ…

 

 

手術が決まった時の気持ち

 

冷静に、そうか…と思いました。

ある程度心の準備はできてたので、早めに処置してもらえてありがたいなと。

赤ちゃんに影響が出ないのであれば、かなり安心できるし。

 

とはいえ、卵巣を全部摘出する可能性がある、と言われたときはショックでした。

片方とはいえ…。

 

人間のセーフティネットとして、大事なものだから2つあるんだけどさ…!

残されたもう片方が正常かどうかって保証もないしさ…!

 

この先、何人子供が欲しいかなんてまだ決めてないし、

そもそも授かれるかどうかも運次第なところあるからアレなんだけども、

女性としての身体の機能を1つ手放すのか…と思うと悲しくなってしまいました。

 

今後もっと子供が欲しいなって思った時に、

卵巣が1つないことが大きく影響したらどうしよう…?

今のお腹の子供が、最初で最後の子供になるのかな…?とか。

(まだ無事に産めるかもわからないのに!)

 

数年前、最初に卵巣に腫瘍があるってわかったときも

同様に不安になったのを思い出しました。

 

とはいえ、このまま出産を迎えることはできないわけで…。

もうこのまま、医療に身を任せよう、と思いました。きっと大丈夫。

 

 

 

ということで、緊急外来到着からおよそ丸1日、

諸々の検査を経て、

(この時点では卵巣の腫瘍の)摘出手術を受けることが決まりました。

 

 

 

うーん、話がなかなか進みませんね…(´・ω・`)

あと2回くらいで終わる予定です(´・ω・`)

 

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

また次のブログでお会いしましょう(/・ω・)/