メリーさんのひつじ日記

文系PhD留学帯同妻のアメリカ・メリーランド州生活奮闘記です(/・ω・)/ 不定期更新

アメリカに住むリスクとチャンス

 

どうもkyoumixです(/・ω・)/

 

しばらく更新できていない間にも毎日100件近くのアクセスがあり、嬉しい限りです。

またぼちぼち投稿していこうと思いますので、よろしくお願いします(/・ω・)/

 

さて今回は「アメリカに住むリスクとチャンス」について好きに書いていきます。

リスクとチャンスは対義語ではありませんが、アメリカに住むことで発生したり晒されたりする可能性がある危険な事象をリスク、逆にアメリカに住むことで得られる機会や喜ばしいことをチャンスとします。

("リターン"は投資の用語っぽく聞こえるのでやめました)

 

それではどぞどぞ。

 

 

 

 

アメリカに住むリスク

 

銃乱射に巻き込まれるリスク

 

つい3日前にもテキサスで銃乱射事件が発生し、8人が亡くなりました。

ほんとにね、毎度毎度いい加減にしろよと思います。

 

mass shootingが起こるたび、

こんな悲劇まっぴらだ、遺族へお金を贈ろう、寄付が何ドル集まった、だの散々取り沙汰しておいて、数ヶ月も経てばまた同じような事件が起きる。何も学んでない。

↓これとか見ると、毎日のように何人もの人が銃で亡くなってるのがわかる。

https://www.gunviolencearchive.org/reports/mass-shooting

 

どうして銃がないと生きていけないのかと思う。

自由の国だから、人民が立ち上がる権利だから、なんとでも言えばいいが、

一般人が武装していい理由にはならない。この国は民主主義の国なんじゃなかったのか?なんてことを真剣に考える。

 

こんな事件がいつどこで起こってもおかしくないので、

ハロウィン!クリスマス!ニューイヤー!だからといって浮かれるわけにはいかず、

イベントを楽しみつつも心のどこかではやはり、

「もし銃声が聞こえたら、子どもを抱っこして走らなきゃ」という意識がある。

だから走りにくい靴は履かないようにしてる。

それはスーパーでもモールでもお散歩中でも、いつも同じ。

 

銃は誰が持っててもおかしくないから本当に怖い。

もし次の選挙で共和党が勝ったら、ますます銃規制が遠のくのではないかと思うとさらに憂鬱な気持ちになります。

銃なんか早くやめればいいのに。

 

 

娯楽が少ないというリスク

 

アメリカは日本に比べると圧倒的に娯楽が少ない。

1つめと比べるとスケールがガクッと小さくなって恐縮だし、それはリスクなのか?という気もするが、「心身の健康を脅かす」という意味でリスクに挙げたいと思う。

 

アメリカは圧倒的に"つまらない"。

このあたりには流行りのカフェもないし、可愛い雑貨屋もない。

いや、あるにはあるけど、車で数十分かけて行ったところにある1軒や2軒を「ある」とみなしていいものだろうか…?もっと軒を連ねて、今日はこっち、明日はここ、次来たときはあっちに行こう、みたいな、街全体でワクワクさせられる感がアメリカにはない。

かろうじてDCやBethesdaみたいな一部のところにはなくはないけど、狭い。

正直、大都会TOKYOの楽しさに比べたら足元にも及ばない。

 

これに関して、南米出身の友人のコメントがそれな!!すぎたので紹介したい。

 

「(アメリカ生活は)退屈だ。日本みたいにご飯が美味しくないし、〇〇(出身国)みたいに人が親切じゃない。マンハッタンやフィラデルフィアにでも住まない限りはどこへ行くにも車が必要だし。何もかもが遠すぎるんだよね。グランドキャニオンやイエローストーンはもちろん素晴らしいよ?だけど、そんな場所へもやはり飛行機で行く必要がある。日本だったら京都へも名古屋へも新幹線で行けるし、〇〇(出身国)なら車で30分足らずの場所に素晴らしい山々やビーチ、カフェ、レストランがたくさんある。それに、ドライブするにしても景色が素晴らしいから楽しいんだ。こっちでドライブするって言ったって、目に入るのは木とハイウェイだけ。アメリカに住む利点は大金を稼ぎやすいことだけど、せっかく稼いだ金の使い道がない。」

 

娯楽への考え方はもちろん人によるから、

キャンプやハイキング、自然が大好きという人にとってはまだマシだと思う。

 

でもわたしはこの友人の意見にほぼ100%同意で、

特に「金の使い道がない」というところで大きく頷いた。

 

広い家に住む?より便利で安全な場所へ?いい車に乗る?

毎週レストランで外食?ブランドバッグをコレクションする?

それぞれはもちろん素晴らしいことだけど、

この程度の幸せのために安全性や日々の生活の楽しさを犠牲にしてまで住む価値があるのかな、なんてことは考えてしまう。

 

ピザはおいしいけどね

 

 

人種差別を受けるリスク

 

アメリカに住んで丸3年。

幸い"人種差別"とまで言われるほどのひどい扱いを受けたことはないが、警戒しなければいけないことのひとつ。

 

アジア人は目立つ。

わたしの住んでいる地域は特にラテン系や黒人が多い地域というのもあって、よく行くスーパーなんかではわたしたちが唯一のアジア人家族なんじゃないか?と思えるくらい、アジア人がいない。

そんでやっぱり思うのは、こちらに住んでいる人の大半にとっては、中国も韓国も日本もその他のアジアも、「だいたい同じ」か「同じ」くらいの認識だということ。

(もちろんそうじゃないひともいる)

 

この前路線バスに乗ったら、目が合ったおじさんに「ニーハオ!」って声かけられた。

わたしたち中国人じゃないよ、日本から来たんだよ、って伝えてもあまりピンときてない様子。

まぁ仕方ないんだけども!こっちだって、他の国のことはわからないんだから。

 

でもやっぱり、少数民族として暮らすということにはリスクがある。

特にコロナ禍でアジア人へのヘイトクライムが増えて、メリーランドでも散歩中に突然罵倒されたとか、そういう噂は聞いたことがあるし、大使館も注意喚起してる。

 

街中で罵声浴びせられるくらいならまだいいけど、一方的に憎まれて命を狙われたらたまらない。

命にかかわるまでいかなくても、たとえば接客とかで明らかに意地悪される可能性もある。

夫のいるアカデミアの世界ではそのようなこと(人種差別やアカハラ・セクハラ)は厳重に禁止されているけれど、それ以外の場所で、ふとしたタイミングでアンチアジア人に出会ってしまったら、どんな危険があるかわからない。

 

人種差別に関するトラブルは、住む州や場所を選べばある程度回避できる問題…だとは思う。ただ、国としてそういうところがあるぞ、という話。

 

 

 

アメリカに住むチャンス

 

金である程度なんとかなる

 

上にあげた3つの問題点のうち、おそらく金の力で解決できる要素がいくつかある。

 

たとえば治安は金と直結している。

高収入の家庭が集まる地域は公立学校の教育水準も高く、治安が良い傾向にある。道路も街も整備されていて、お店もたくさんある。便利で安全な街は高い。

一方でそうでない地域(というかほとんどがそう)は本当にピンキリ。道路はガタガタでだし、商店街はさびれてるし、ゴミが散らかってるし。そういう場所は安い。

 

銃乱射事件はどこで起きるか予測ができないけど、少なくとも銃規制が比較的厳しい州を選んで住むことができれば、少しだけ被害に遭うリスクを減らせる。

ヘイトクライムも、比較的教育水準が高く、異文化や少数民族に理解がある層が住む地域を選ぶことができれば、そうでない場所を選んだ時よりもリスクは下げられる。

 

そのためにはお金が必要だけど、逆にお金があれば安全と安心は手に入りうる。

…らしい。

 

知人の話で特に印象深かった言葉に、「金があるアメリカ生活は別物だよ」というのがある。

貧しいPhD生活から一転、こちらで(きちんと)収入を得ることができれば、住む場所なんか選び放題らしい。

そのうえ、外食もし放題、日本への一時帰国のチケット台なんてへでもない。

…らしい。

 

まだ「金があるアメリカ生活」を経験したことないのでわからないが、なんとなくそれは実際そうだろうな、というのは感じる。

いま自分が住んでいる地域と、車で数十分の日本人が多く集まるエリアでは家賃も治安もかけ離れているのだから。だから、もし住環境にもっと課金できたら、そりゃ楽しいだろうなという予想はつく。

 

 

アカデミアの給料が良い

 

アメリカが高すぎるのか日本が安すぎるのか、またはその両方なのか、わからないが、とにかく、アカデミアの給料は圧倒的にアメリカのほうが良い。

 

アメリカだと、もちろん私大か公立か、分野にもポストにもよるけど、初任給1000万円弱は固いんじゃないかと思う。

日本だと、500万円〜600万円ですごーくいいほうなんじゃないかと思う。

 

少し前に、国立大の准教授の公募で提示されてた初年棒が360万円ぽっちだった、というのが話題になってた。博士課程を修了した人で英語が堪能&英語で授業ができる人という条件。研究者が研究者になるために積んできた努力への対価として、この給料は安すぎる。

 

国だって教育にお金かけたいだろうし、大学もお金欲しがってるし、教員にもっとお金払いたいし、優秀な人材欲しいんだろうけど、どういうわけなのか大学にいくお金ってぜんぜん少ないらしい。根本的に仕組みや思想が変わらないと、日本の大学教員の給料はよくならないんだろうなと思う。知らんけど。

 

アメリカだと、稼いでもデイケアや生活費で出費が嵩んで可処分所得が残らないという

問題はある。が、それにしたって日本のアカデミアには職業として夢がなさすぎる。

少なくとも、研究者の給料がいいのは、素晴らしい職業だと社会的に評価されているからだから、そういった意味では心地よいと思う。

 

 

医療に期待できる

 

意外に思われるかもしれないが、わたしはアメリカの医療がそこまで嫌いではない。

むしろ、安心感を持って病院にかかっている。

 

アメリカは、医療保険こそ高いものの、医療自体はそこまで悪くない。(結局金なんかーい!)

飛び込みで病院にはかかれないけど、待ち時間ほぼなしで診てもらえるし、診察の間急かされないし、きちんと客として扱われてる感じがする。

日本のクリニックってなんかもう…流れ作業でハイハイって診られる感じがして、そのくせすごい待たされるし、あんまり好きじゃない。

医療に関しては、良し悪しあるけどアメリカのほうが進んでると思う。

 

いずれまた子どもを授かることができたら、またアメリカで産んでもいいと思うくらい、産婦人科検診も出産も小児科検診も安心感があったんだよね…。そもそも大きなトラブルがなかったから、結果論でそう思ってるだけかもしれないけど、たとえばつわりの薬を処方してくれたり、NIPTを受けられたり、無痛分娩で産めたり…メリットは大きかった。

ただNIPTに関しては、今後中絶禁止法案の動向次第では、その検査って…なんのためにするのかなって議論の余地はある。中絶の良し悪しというよりは、NIPTをして、遺伝子異常がわかった時のチョイスがないというのはどうなのかという話。

 

 

おわり:できるだけ忖度なく書いてみた

 

もうねー、これ、去年の夏くらいからブログに書こうか書くまいか、ずっと迷ってたテーマなんです。下書き10個くらい没にした。

アメリカ」の捉え方がまず人ぞれぞれだし、ぜーーーったい「そんなことない!!」ってひといるし、逆にこれを読んだ人が「そういうもんなんだ…」って信じ込んでも困るし、個人のブログとはいえども無責任で、また、誰かを傷つける内容のことは書きたくなくて、何周も何周も考えてました。

 

結局、できるだけ忖度なく書くことにしました。

たぶん、率直な感想のほうが役に立つ。

あと、今後いよいよ夫の就活が本格化すると、きっと「アメリカは〜」「日本は〜」なんて言ってられなくなるから(´・ω・`) 書けるうちに好き勝手綴ってみた。

 

なんか「チャンス」で括ったけど、「チャンス」っぽい感じしないし。

でも、まぁいいか!

 

また更新します。

 

最後まで読んでくださりありがとうございました!

また次のブログでお会いしましょう(/・ω・)/